健康と抗酸化作用の高いカカオポリフェノールの関係ついて

2月といえばバレンタインデー!!日本では女性から男性に愛の告白をしてチョコレートを渡す日とされてきました。しかし、近年では女性同士で贈りあったり、日頃お世話になっている方へ感謝の気持ちを込めて贈ったりする人も増え、チョコレートを食べる機会も増えたのではないでしょうか。

そこで今回は、チョコレートに含まれるカカオポリフェノールと健康についてご紹介したいと思います。

 



 
ポリフェノールとは?!
ポリフェノールとは、植物に含まれる色素や渋み・苦味の成分です。光合成の過程でつくり出される成分で、紫外線や害虫から身を守るために重要な役割を果たしています。

健康に良いとされる理由は、「抗酸化作用」があるためです。人間はエネルギーを生み出す際に酸素を必要としますが、代謝過程で吸い込んだ酸素の約2~3%が活性酸素となります。

また、紫外線を浴びたり、ストレスを感じたりしても活性酸素が生じます。活性酸素は、体内で細菌やウイルスの除去にも役立ちますが、過剰に発生すると正常な細胞を傷つけてしまい、老化やガン、さまざまな病気に繋がります。ポリフェノールはこの活性酸素の除去をしてくれるといわれているのです。

代表的なポリフェノールは、今回のテーマでもあるチョコレートに含まれるカカオポリフェノール、赤ワインに含まれるレスベラトロール、お茶に含まれるカテキン、大豆に含まれるイソフラボン、ブルーベリーに含まれるアントシアニン、玉ねぎに含まれるケルセチンなど何千種類もあるといわれています。

 
カカオポリフェノールのちから
カカオポリフェノールを豊富に含むチョコレートを食べることで、健康にさまざまな期待が持てます。

 
抗酸化作用
活性酸素の除去や紫外線からお肌を守ってくれます。
血管拡張作用・冷え性改善
血管が細くなると血圧は上昇しますが、カカオポリフェノールは血管を広げる作用があり、血圧を下げるのにも期待できます。血流が良くなることで冷え性改善にもつながります。
動脈硬化の予防
悪玉コレステロール活性酸素によって酸化すると動脈硬化を引き起こす原因にもなるため、活性酸素を除去するポリフェノール動脈硬化の予防にも繋がります。
プレバイオティクス
腸内の善玉菌のエサになって、善玉菌の増殖を促す成分や食品のことを言います。水溶性食物繊維やオリゴ糖などです。野菜や果物、こんにゃく、海藻きのこ類、はちみつなどが主な食品です。
抗ストレス対策
チョコレートには「テオブロミン」という苦味成分が含まれていて、セロトニンの働きを助ける作用があるため、ストレスを感じたり、イライラしたりしたときにはチョコレートを食べて心を落ち着かせるのもおすすめです。
 

 
チョコレートは太る?
カカオ豆には脂肪分が多く含まれますが、カカオ豆由来の脂肪は体に吸収されにくいとされています。しかし、市販のチョコレートは、たっぷりの植物油脂や砂糖で加工されているため注意が必要です。

特に、準チョコレートと表示があるものはカカオ分が少なく油脂や砂糖などが多く含まれるので、食べ過ぎると太ります。ですから、太らずにカカオポリフェノールを食べるという観点からはカカオが多く含まれるチョコレートを選ぶのが良いでしょう。

ビターチョコレートでも苦さを紛らわすために砂糖を多量に使用しているものもあるので、食品表示をチェックしてみましょう。

 
チョコレートを食べると鼻血がでる? (※1)
医学的にはチョコレートと鼻血について関係があるというデータはないそうです。

しかし、チョコレートには、血行促進作用があるため、チョコレートと鼻血は全く関係ないとは言えないので、食べすぎには注意しましょう!

 
ニキビができちゃうのはチョコレートが原因?! (※2)
チョコレートをたくさん食べるとニキビが発生すると思っている方が多いと思いますが、チョコレートとニキビの発生に直接の関係はないことがアメリカの研究で報告されています。

しかし、実際にはチョコレートを大量に食べるとニキビができてしまうことはありますが、植物油脂や砂糖などがたくさん含まれていることがニキビの発生に繋がってしまいます。

 
どれくらい食べればいいの?
ポリフェノールは水溶性のため、一度にたくさん食べても排出されてしまいます。毎日少しずつ食べるのがオススメです。
カカオ70%チョコレートだと1日5~10g程度(1~2片程度)でポリフェノール100~200mg程度です。厚生労働省より1日の嗜好品は成人200kcalが推奨されていますので、他の嗜好品と組み合わせて、その範囲内で楽しみましょう。

ホワイトチョコレートにはカカオポリフェノールはほとんど含まれていません!