隠れ貧血のリスク②

   (鉄欠乏性貧血の症状)

手足にムカデがはってるような感覚に襲われたり、手足がむずむずしてくる。

冬でも氷をバリバリと食べたくなったり、普段は決して食べることがない土や土壁を食べたくなったりする。

爪がスプーン状にそり返る。

固いものが飲み込めなくなる。

本物の貧血にならないためには、その前の段階の隠れ貧血(隠れ鉄分不足)の時点で、食事やサプリメント

鉄を積極的に補えばいいのです。

それでは、自分が隠れ貧血かどうかを見つけるフェリチン検査について、見ていきましょう。

   

  (隠れ貧血を見つけるフェリチン検査とは)

鉄は、体内に3~4gあり、タンパク質と結合して存在します。60~70%が血液に、約4%が筋肉にあって、これらは機能鉄といわれます。

残りは、肝臓や脾臓(ひぞう)、骨髄にあり、機能鉄が不足すると使われるため、貯蔵鉄といわれます。

血液検査で鉄欠乏性貧血と診断されなく

ても、実は体内で鉄欠乏になってる状態

を「潜在性鉄欠乏症(隠れ貧血)」とあ

います。

一般的に貧血の判断は、血液中のヘモグ

ロビン濃度を調べますが、ヘモグロビン

が正常値でも、実際には鉄不足状態にな

っていることも多いそうです。

隠れ貧血かどうかを調べるために、フェ

リチンという鉄の貯蔵や鉄の濃度の維持

を行うタンパク質の一種を調べます。

 

   (フェリチンとは)

フェリチンは、内部に鉄を含むタンパク

質の一種です。肝臓や脾臓、骨髄に貯蔵

されてる貯蔵鉄は、本来、血清には存在

しませんが、貯蔵鉄と結合しいるフェリ

チンが水溶性のため、血清フェリチンを

測定することによって体内の貯蔵鉄を調

べることができます。

肝臓などにある貯蔵鉄の量は、血清フェ

リチン濃度に比例するので、血清フェリ

チン濃度を調べれば、体内の貯蔵鉄の量

を推測できます。

つまり、フェリチンを調べることで、ヘ

モグロビンの減少(貧血)になる前の段

階の隠れ貧血(潜在性鉄欠乏症)がある

かどうかが分かるというわけです。

この隠れ貧血を調べるフェリチンの検査

は、普通の血液検査の項目には入ってい

ませんが、気になる貧血症状がある場合

には、フェリチン検査は保険適用ででき

ます。   

   

   (隠れ貧血の自己チェック法)

 

隠れ貧血かどうかを調べる簡単な方法

は、あっかんべーをして、下まぶたの裏

が白っぽくなっていたら隠れ貧血の疑い

があります。

生理のときに、ここをチェックしている

と分かりますが、健康な女性でも生理の

あとでは、下まぶたの裏が白っぽくなり

ます。

 

また痔の人も少しずつ出血しているの

で、どうしても貧血気味になり、

下まぶたの裏が白っぽくなります。

生理でもないのに下まぶたの裏が白っぽ

い場合や、また下まぶたの裏が白っぽく

なくても、気になる隠れ貧血の症状があ

る場合には、内科で一度検査されること

をお勧めします。